- おなじ
- I
おなじ【同じ】〔「おなし」「おんなじ」とも〕※一※ (形動)〔形容詞「おなじ」の語幹に「だ」(文語「なり」)が付いて形容動詞化したもの〕(1)同一である。 別のものでない。
「二人は学校も~だし, 学年も~だ」
(2)性質・状態・程度などが共通している。 差異がない。「父親と~好みだ」「兄と~に振る舞う」「右に~」
〔連体形に「おなじ」「おなじな」の二形がある。 そのうち, 「おなじな」は準体助詞「の」, 接続助詞「ので」「のに」に接続するときに用いられ, 連体修飾語としては「おなじ」が用いられる〕※二※ (副)(「同じ…なら」の形で)同一のことをする以上は, の意を表す。 どうせ。II「~行くなら, まだ行ったことのない所がいい」
おなじ【同じ】〔「おなし」とも〕(1)形容動詞「おなじ{(1)}」に同じ。「あしひきの山は無くもが月見れば~・じき里を心隔てつ/万葉 4076」
(2)形容動詞「おなじ{(2)}」に同じ。「貫之らがこの世に~・じく生まれて/古今(仮名序)」
〔体言に続く場合は, 「おなじ」「おなじき」の両形が使われ, 和文系では前者が, 漢文訓読系では後者が一般に用いられた〕同じ穴の=狢(ムジナ)(=狐(キツネ)・=狸(タヌキ))一見無関係のようにみえて, 実は同類・仲間であることのたとえ。 普通, 悪者についていう。 一つ穴の狢。同じ釜(カマ)の飯(メシ)を食・ういっしょに生活する。 起居を共にし, 親しく暮らす。「君とぼくとは~・った仲だ」
同じ流れを掬(ムス)・ぶ〔「説法明眼論」による。 同じ川の水を汲(ク)む意〕浅からぬ因縁があることのたとえ。同じ枕(マクラ)同じ場所。 何人かが同じ場所に倒れ伏す場合にいう。「各(オノオノ)腹かき切て~に伏て死にけり/太平記 3」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.